2006年03月

2006年03月30日

3月30日の幕末ニュース

 東京の代々木公園は桜が満開だそうですが、今日の関西は雪がちらついてます……寒い~^_^;。さて、今日の幕末ニュース、ドリコムの調子が悪いのでクリップできていないのですが、とりあえずご紹介です。

京都
信者有志が行場復興へ参道整備
山科区・法厳寺

 「円珍(智証大師)や空海(弘法大師)が修行を積んだ行場を復興させようと、京都市山科区音羽南谷の法厳寺(通称・牛尾観音)の信者有志が、同区小山から音羽山中腹にある同寺に続く昔の参道の整備に乗り出した」。
 「牛尾道と呼ばれる現在の参道は、経岩の中央を削って、車が通れるよう舗装された林道になっている。幕末に原型ができたといい、それまでは、経岩の周囲を通っていた。今では険しい昔の参道を歩く人は少ない」。

香川
名刀乕徹、県に寄贈され特別公開
 「歴史的に価値のある日本刀がこのほど香川県に寄贈され、今日から高松市内で特別公開が始まりました」。
 「こちらは新撰組の近藤勇局長が用いた事でも有名な初代乕徹の作、脇指です」……近藤勇の佩刀が本当に初代乕徹だったのかどうか、そこは証明されてませんが(^^ゞ。

高知
ジョン万ハウス:老朽化で移転、海の駅あしずりへ--土佐清水 /高知
 「幕末の国際人として知られる土佐清水市出身のジョン万次郎こと中浜万次郎の資料を展示している同市足摺岬の「ジョン万ハウス」が4月1日から、同市養老のあしずり港にある「海の駅あしずり」に移転する。施設の老朽化が原因だが、フェリー航路廃止後、閑散としている海の駅の利用客増を図る」。



2006年03月29日

DOUZE GOUT 12+

 京都で会食をすることになり、案内してもらった。京都の町屋づくりをそのまま生かした、隠れ家的なお店。

DOUZE GOUT 12+(leafnet)
DOUZE GOUT 12+(Hanako.net)
Douze gout +12(カフェグローブ)
DOUZE GOUT 12+(yahoo!グルメ)

 フレンチとイタリアンと和食のそれぞれの特徴を生かした料理が美味しかった……コースのほとんどを完食するのは、少食の私には珍しい。メインのお肉だけは半分しか食べられませんでしたが(^^ゞ。特に、魚料理の前に出てきた焼きリゾットが絶品でした。

 ワインもかなり充実しているようで、今日は「バラの香りがする」赤ワインをいただきました。イタリアのヴェネト地方のワインでした。

 今日もご馳走様でした。


2006年03月28日

3月28日の幕末ニュース

 昨日函館で上演された福岡県小郡市の児童劇団の公演関係ニュースが複数上がっています。

北海道
ゆかりの函館で「郷土の偉人」公演 小郡市の児童劇団
 まずは西日本新聞。
 「福岡県小郡市の児童劇団「みくにっこ劇団レインボーキッズ」は二十七日夜、北海道函館市の市芸術ホールで、明治初期の箱館(はこだて)戦争(一八六八―六九年)で活躍した小郡市出身の医師・高松凌雲(りょううん)の生きざまを描いた創作劇を上演した。旧幕府軍の医師ながら敵味方なく負傷兵を治療した凌雲は、故郷の九州よりも現地で名が知れた歴史上の英雄。迫力の立ち回りや太鼓演奏を交えた熱演で、七百席を埋めた観客の笑いと涙を誘った」。
 「劇は函館を舞台に、人道主義を貫く凌雲と激しい気性の新撰組・土方歳三(ひじかたとしぞう)が、衝突しながらも最後は心を通わす人間ドラマ。同行した小郡市の和太鼓グループ白鷺会(はくろかい)も勇壮な演奏で舞台を盛り上げた」。
福岡の児童劇団が函館公演
 続いて函館新聞。
 「箱館戦争を舞台に医師・高松凌雲と新撰組元副長土方歳三の2人を中心に描いた舞台劇『箱館戦記~新章~静かなる獅子』(実行委主催)が27日夜、函館市芸術ホールで開かれた。演じたのは、凌雲の出身地、福岡県小郡市の児童劇団「みくにっこ劇団レインボーキッズ」。小中学生ら35人が熱演した。戦争の悲惨さや凌雲の献身的姿を懸命に演じた子どもたちの姿が、約600人の観客の心をつかみ、盛大な拍手が送られた」。
笑いと涙と感動をプレゼント、福岡の児童劇団「Rainbow-Kids」が函館で公演
 北海道のネットニュースBNNより。
 「27日、函館市芸術ホールにおいて、福岡県小郡(おごおり)市の児童劇団『みくにっこ劇団Rainbow-Kids』が函館公演を行なった」。
 「劇の冒頭、負傷者が出るのは前線だとして戦場に赴く凌雲と、武士は畳の上などで死ねぬとする土方歳三が対立。その後仲間の戦死や自らも負傷し治療される経験を通して、歳三が考え方を変化させる様子を描いた」。
 写真画像を見ると、やはり見たかったなぁと思います……いいなぁ。

新五稜郭タワーで内覧会
 「五稜郭タワー(函館市五稜郭町、中野豊社長)は27日、4月1日開業の新タワー(高さ107メートル)に同市内の観光業者ら約600人を招き、内覧会を開いた。来場者は、地上90メートルの展望台から見渡せる市内一円の光景に目を見張り、生まれ変わった観光スポットに期待を寄せた」。
 函館フリークの白牡丹には楽しみでもあると同時に、高所恐怖症なんで目を回さないか心配でも^_^;あり。

岡山
記念碑:山田方谷、生誕200年…郷土の偉人、遺徳しのぶ--高梁で除幕式 /岡山
 「幕末に備中松山藩の藩政改革を果たした陽明学者、山田方谷(1805~77)の生誕地・高梁市中井町西方で27日、昨年の方谷生誕200年を記念する石碑の除幕式(中井地域まちづくり推進委など主催)があった」。

コラム
歴史のかたち
時代翔る龍馬像をみる

 大正末期、「意外にも、そのころ、龍馬の知名度は低かった。『薩長同盟』を実現させた土佐藩出の功労者は、維新後、薩摩と長州両藩の出身者が政府の要職を占める藩閥政治の前に影を薄めていくという皮肉な運命をたどったのだ」。「しかし、龍馬は、桂浜にうち寄せる波のように、社会のうねりに、消えてはまた甦(よみがえ)る。自由民権運動の象徴として、あるときは軍神として。現代では起業家の先駆者だったと称揚される」。
 昭憲皇后の夢枕に出た龍馬について「陸軍は長州、海軍は薩摩に実権を握られているのをおもしろく思わなかった田中の作り話でしょう」とする坂本龍馬記念館の関係者コメントが気持ちいいです(苦笑)。

2006年03月27日

3月27日の幕末ニュース

 今日も少しずつですが集まった幕末関係ニュースです。

北海道
福岡・小郡の「みくにっこ劇団」、子ども歌舞伎と交流
 「27日午後6時半から、函館市芸術ホール(五稜郭町37)で舞台劇『箱館戦記~新章~静かなる獅子』(同実行委主催)を上演する、福岡県小郡市の児童劇団「みくにっこ劇団レインボーキッズ」が26日、来函した。同日夜には湯元啄木亭で、函館子ども歌舞伎(市川団四郎さん主宰)の団員と交流会を開催」。
福岡の児童劇団「Rainbow-Kids」が、公演を前に函館子ども歌舞伎と交流
 「福岡県小郡(おごおり)市の児童劇団『みくにっこ劇団Rainbow-Kids』は、27日に函館公演を行なう。同劇団は、その前日の26日夜、函館子ども歌舞伎との交流会を開いた」。
 「みくにっこ劇団Rainbow-Kidsは、小郡が幕末から明治にかけて活動した医師・高松凌雲(たかまつ・りょううん)の出身地であることから、箱館戦争を題材にした演劇『箱館戦記 新章~静かなる獅子』を制作。地元での公演を経て、このたび函館での公演が実現した」。
 ……公演、今日の夕方からですね。成功をお祈りしています。

東京
東芝 創業者の「最高傑作」和時計 万年自鳴鐘が重文指定へ
 「東芝の創業者、田中久重氏が一八五一年に製作した和時計「万年自鳴鐘(まんねんじめいしょう)」が、六月に二〇〇六年度の重要文化財として文部科学大臣から指定を受ける見通しとなった」。
 「オリジナルはこれまで国立科学博物館に常設展示されていたが、重要文化財の指定後は、一般公開は年に数回程度となる」……あらまぁ、見る機会が減ってしまうんですねぇ。

福井
郷土の誇り『中根雪江』
春嶽の教育係 銅像が完成、除幕

 「幕末の福井藩士、中根雪江(せっこう)の銅像が完成し、福井市宝永四丁目の宝永公園で、除幕式が開かれた。約四十人の関係者が出席し、第十六代福井藩主、松平春嶽(慶永)の教育係、側近として活躍した雪江の遺徳をしのんだ」。


2006年03月26日

『新選組!!』で学ぶ組織心理学 コンフリクトのマネジメント その12

 第4ラウンドの分析を振り返ってみて、「諦めないってことだ」がなぜ上位目標になるのかという点が言葉足らずのような気がしました。もう少し、言葉を足してみましょう。

 榎本さんの「降伏しか頭になかった」心境も、土方さんの「死ぬ場所のことしか考えていなかった」心境も、旧幕府軍にもはや勝機はないという認識から始まっています。

 もはや勝機はないと認識しているからこそ、榎本さんは「新しい国」への夢を捨て、これ以上の無駄死にを出さずに戦を終わらせることを決断しました。

 片や土方さんの内心のコンフリクトについては、「その4」で私は「近藤さんの汚名を雪ぐためには生きている限り薩長と戦い続けなければならないという使命感、しかし一方では近藤さんを死なせてしまった自分を許せない、罰したい、罰されなければならないという罪の意識ではないか、というのが私の解釈です。そのふたつの気持ちを解消する方法として、『一日も早く戦場で死にたい』という思いに繋がったのではないかと」と要約しています。ただ、「一日も早く戦場で死にたい」という気持ちが密かにあるのも、戦況がはかばかしくないという状況ゆえでしょう。近藤さんの汚名を雪ぐために薩長と戦って勝つという当初の目標がかなえられる状況であれば、「死に場所のことしか考えてなかった」という心境には至ってなかったかも知れません。

 最前線で戦う指揮官たちに戦意が衰えていないと知って降伏の決意が揺らぐ榎本さんに土方さんが示したのは、「諦めない」という選択。榎本さんの降伏の決意も、土方さんの降伏反対の意思と「一日も早く戦で死にたい」という思いも、もはや薩長には勝てないという、客観的というか「リアリスト」的な認識から発生しているわけです(榎本さんは自分を「間抜けなロマンチスト」と言ってますが、一方でまったく「リアリスト」の側面がないわけではありません。だからこそ降伏という決断ができるわけです)。その状勢認識を「諦めない」という個人の夢と思いと意欲などから成る「ろまんち」パワーで乗り切ってしまおうというのですから、傍から見れば無謀とも言えます^_^;。しかし、降伏への決意が揺らいでいた榎本さんに、このコペルニクス的な発想の展開は効きました。

 あえて付け加えれば、劣勢になればなるほど燃えるしぶとさは『新選組!』本編における土方さんの他の人にない強みだったと思います。この続編『新選組!!』でそのパワーが薄れていた土方さんが初めてこの場面でそのしぶとさを発揮するのは、榎本さんの「新しい国」の夢について聞かされてからでした。

 この第4ラウンドの場面で土方さんは「俺はあんたの夢に賭けることにする」としか宣言していませんが、その後の場面で「その国では、近藤勇はもう罪人ではないんだな」と榎本さんに問いかけます。いったん榎本さんが諦めた「新しい国」の夢を復活させようとする土方さんのしぶとさの原動力は、やはり近藤さんへの思いからなんですよね……当該場面でもう少し踏み込んだ分析をする予定ですが、榎本さんの「新しい国」の構想に賭けることによって、死に場所を求めることではない方法で近藤さんへの贖罪を果たす可能性が見えたという希望が感じられました。その一方で、何万頭もの牛を飼ってチーズを造り、農業や牧畜や鉱業を興して蝦夷の地を豊かにするという榎本さんの壮大な夢も、それなりに気に入っていたようではありますが(単にチーズのサンドウィッチが美味しかっただけかも知れませんが^_^;)。

 ……うーん、まだ自分自身が消化不良かも知れません……すっきりと整理できていない気がします。コメント・質問も歓迎します。

 で、第5ラウンドに行き着くには、もう一回休憩させて下さいませ^_^;。ふと、『組!!』の土方さんは、榎本さんの「これからは、私の夢に力を貸してくれた人々をいかに救うかが、私の仕事だ」という言葉に、流山で新選組の隊士たちを生かすために投降した近藤さんの姿を見たように思いつきました。この直感にはもう少し発酵が必要な気がします。

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『新選組!!』で学ぶ組織心理学 コンフリクトのマネジメント
 その1
 その2
 その3
 その4
 その5
 その6
 その7
 その8
 その9
 その10
 その11
 その12 本稿
 その13
 その14