2005年05月

2005年05月31日

『子孫が語る土方歳三』土方愛(新人物往来社)

 すでに入手された方もいらっしゃると思います。今日書店で買って、知っている部分は流しましたが、一気読みしました。

 土方家に伝わる歳三さんのエピソードの中には、初めて読むものもあり、ワクワクしました。特に、子供時代のエピソードについては、こまっしゃくれた小憎らしい悪ガキだなぁと苦笑するようなところが、何だか、いかにもでした。

 また、後年、甥の作助に嫁入りされた、おたねさんが「歳さんはねえ、ひどいんだよひどいんだよ」といつも言っていたという、その震源となったエピソード。同性として、おたねさんの気持ちもわからないでもないです……でも、もしそういう出来事があったとしても、140年ぐらい前の時代感覚や当時の状況を思えば、そういう面もあったのかも知れないなぁとありのままに受け止めています。

 土方愛さんが紹介する、土方家に伝わるエピソードを読んで改めて、頭の回転がよくて、骨太で、感性は芯のところで素直だけど句以外にはまっすぐに表現しない、という、一筋縄ではいかない人物像を思い描きました。

2005年05月30日

5月29日~30日の幕末関連ニュース

 5月28日付は一本もありませんでしたが、29日~30日付はコラムも含めて大漁でした。

栃木
郷土の文人画家 田崎草雲を紹介
宇都宮 上野記念館で特別展

 幕末から明治にかけての文人画家に関する展示だそうです。

東京
企画展:
幕末の外国公使館展 新発見資料も公開--東京・港区

 新資料は「一昨年に見つかった、館林藩(現群馬県館林市)藩士が書いたアメリカ公使館の警備日誌『善福寺出張中日記』」でしょうか。

京都
京阪中書島駅前:
観光強化へ整備完了、きれいに--餅つきなどイベント /京都

 「北口周辺には、幕末に事件の舞台となった寺田屋や十石舟乗り場などの観光スポットも多いが」「観光客を迎え入れるには、ふさわしくない駅前だった」そうで、この度の整備。
[きょうの人]
劇作家・演出家 マキノ ノゾミさん ⑨

 『はっぴいまん』の作家さんなんですか。舞台は見たことありませんが、マンガ化された作品は読んだことあります……(汗)。

奈良
開学の祖しのび隠岐へ/十津川高
前身「文武館」開いた儒学者の生誕地

 「学校創立から140年を超える県立十津川高校(十津川村)の生徒らが、同校前身の『文武館』を開学した儒学者の中沼了三(1816~1896)をしのび、隠岐諸島(島根県)の生誕地を6月2日に訪れる」とのこと。

和歌山
[わが街の自慢の史跡・記念碑]
羽山大学(維硯)の墓 =御坊市 

 幕末期の医師が時事も含めていろいろ記した日記……面白そうです。


高知
「竜馬がゆく」リレー朗読/龍馬像喜寿
 延べ33時間の朗読会……お疲れ様でした。

熊本
福島・会津若松市民訪問団 元藩士ゆかりの地巡る 南阿蘇村
 団長の談話「官兵衛は地元会津ではあまり知られていないが、肥後の人たちの官兵衛に対する熱い思いに感激した」に、ちょっとショック……え、「カンベさん」は会津では有名人じゃないんですかっ(汗)。

映画
特集:
日本産業映画・ビデオコンクール受賞作品 CG用い、若者に警鐘

 「山田洋次監督の話題の新作「隠し剣 鬼の爪」のDVD発売に際して製作された作品」『幕末という時代』が販売促進部門で受賞しました。


コラム
特集WORLD:
視角アングル 戦後60年 アカシアの雨がやむとき

 コラムは60年安保に関するものですが、「新選組や義経で観光客が殺到するでしょ。60年安保だって、もう歴史ですよ」の一言で検索に引っかかりました。60年安保、リアルタイムでは知りませんが、「もう歴史ですよ」と言われてしまうと……orz。
発信箱:
ネズミの捕り方=潮田道夫

 最後の幕臣、川路聖謨(としあきら)に関する記事。江戸城明け渡しを聞いてピストル自殺した、開明派の幕臣として知られていますが、この人の日記は家族で下ネタ話で盛り上がったりしているところがあるとか、高級幕臣というイメージとの落差が面白いらしいです。ネズミの捕り方……手間かかりそうです(汗)。
支局長からの手紙:
鏝絵を探して /島根

 「鏝絵とは、左官職人が鏝で民家、社寺や土蔵の壁にしっくいで施した彫刻です。色を混ぜたものもあり、説話や物語に題材をとったもの、身近な動物、竜など空想上の動物を描いたものなど絵柄もさまざま。多くが幕末から明治にかけて生れた職人たちの作ですが、近年になって生み出されたものもあります」だそうで。

江口さん初舞台は『12人の優しい日本人』

 演劇・芸能系はあまり詳しくないのですが、これはご紹介せねば。すでにご覧になった方も多いかも知れませんが^_^;

江口洋介 三谷氏作品で舞台初挑戦
江口洋介 三谷氏作品で舞台初挑戦(gooニュース版)
江口洋介:
37歳で舞台初挑戦 三谷氏作品に出演


 『新選組!』で坂本龍馬を演じた江口さん、今度は三谷さんから『12人の優しい日本人』出演を何度も依頼されて引き受けた模様。

 この作品、前から見たいと思っていたんですよね……江口さん以外のキャストも楽しみです。

2005年05月28日

5月24日~27日の幕末ニュース

 風邪で寝込んだり一泊出張したりして、幕末関係の地域ニュースを貯め込んでしまいました^_^;。まとめてお送りします。

茨城
県立歴史館が資料紛失
県外男性から寄託保管 江戸末期の書2幅

県立歴史館:寄託の書、2点紛失 書類だけで現物確認せず /茨城
 「紛失したのは、幕末の水戸藩主徳川斉昭の第十四子余四郎麻呂の一行書と、同時期の藩士で弘道館の訓導(教授)を務めた茅根寒緑(ちのねかんろく)の漢詩」だそうです。一度紛失したものは戻ってこないでしょうから、残念です。

東京
大隈邸跡地の砲弾は84発 戊辰戦争で使用?
 「幕末から明治にかけての戊辰(ぼしん)戦争で使われた『四斤砲弾』と呼ばれる砲弾とみられる」……上野戦争で彰義隊など旧幕府方を砲撃した、大村益次郎指揮下の砲兵隊のものでしょうかね。

長野
『飯田城ガイドブック』と散策マップ出版
飯田市美術博物館 

 「室町時代に築かれたとされる飯田城は、城の両側に断がいを持つ平山城だった。江戸時代には商工業の都市として栄えたが、幕末に幕府方についたため、明治時代の廃藩置県で徹底的に城が破壊されたという」……ここにも、維新で敗れた側の苦渋があるのですね。
企画展:
皇女和宮降嫁の関連資料、展示--9月11日まで、御代田町で /長野

 「小田井宿のある御代田町では、毎年8月16日に和宮の降嫁行列を再現し当時をしのんでいるが、同町馬瀬口の『浅間縄文ミュージアム』は、企画展『和宮様ご降嫁-悲しみのプリンセス、幕末中山道の旅路』を開催している」……個人的には「悲しみのプリンセス」というタイトルに、ちょっと……。
 将軍家茂との結婚生活は短いながらも決して不幸なものではなかったと思っているので、あまり悲劇性を協調しすぎるのもどうかと、個人的に。

滋賀
舟橋聖一顕彰青年文学賞:副賞を50万円に半減--彦根市の台所事情厳しく /滋賀
 「舟橋氏は幕末の大老井伊直弼を描いた「花の生涯」の作家で、彦根市の名誉市民第1号」というところで検索に引っかかりました。

京都
寺田屋で斬殺の薩摩藩士・有馬新七ら9人慰霊
京都伏見の大黒寺で法要

 当時近所で呉服屋を営んでいたという「齋藤家が163年にわたり毎年独自に慰霊法要を行ってきた」というところに感銘を受けました。
安寧学区の歩み 後世に
下京の自治連 冊子を作製

 京都の地理に詳しくないので、どの辺りかすぐにピンとは来なかったのですが……「新選組の屯所など幕末期の歴史を紹介」で、ようやく不動堂村屯所の周辺地域だとわかりました。

佐賀
歴史語る舞台幕 幕末、明治の3枚発見 唐津市北波多 天満神社で公開
 「幕末から明治期の村芝居の舞台幕三枚」発見のニュース。

長崎
「長崎県・五島列島のキリスト教信仰の歴史」テーマに写真展
 「幕末から明治期にかけて大迫害を受けた」……体制が変わっても迫害を受けたんですね。

鹿児島
「薩摩の秘剣」出版記念の会
 「幕末の歴史を切り開いた薩摩の剣法として知られる野太刀自顕流を紹介する本の出版を祝う会」には約280名が集まったそうです。

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 幕末の歴史ではありませんが、これもご紹介。
宝暦治水TV化 岐阜・海津市長、署名協力に感謝
6月1日 NHKで放送

 宝暦治水工事、6月1日放送の『その時歴史が動いた』で取り上げられるのですね。みなもと太郎さんの『風雲児たち』に収録されていて強烈な印象が残ったので、楽しみにしています。
 ちなみに『その歴』では「民を救った義士たちの物語~宝暦の治水・薩摩藩士の苦闘~」というタイトルで、番組予告はこちら

アクセスログ復旧しました

 ドリコムさんがアクセスログを復旧してくれました。

アクセスログの復旧について 

 別途アクセスカウンタを設置してますが、累積アクセスはドリコムブログ組み込みカウンタでしか把握できないので、復旧が嬉しいです。ドリコムさん、ありがとうございました。

 ちなみに累積アクセスは、まもなく77万になろうとしています。『新選組!』続編が放映されるお正月の前には累積100万アクセスになるでしょうか……。

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